「TOA200 -北杜の雫-」の作り方は、まずぶどうを醸すところから始まります。
フレンチオークの木樽に入れて時間をかけて丁寧に発酵させます。
この木樽は、世界的に有名なフランスの老舗スガモロ社がワインの熟成用に製造したもの。フレンチオークはワインの本場ヨーロッパを代表する品種で、その薫り高い芳香成分がワインにじっくりと吸収されていきます。
3ヶ月くらい経つと、木樽の中で自然と発酵が終わります。樽から取り出してろ過し、再び樽に戻して熟成へ。木樽で熟成させることによって、若い原酒の不快な香味成分が取り除かれ、樽内に取り込まれる酸素によって穏やかな酸化熟成やエステル化が進み、まろやかで複雑な味わいになっていきます。
品名 |
TOA200 北杜の雫 赤ワイン |
品目 |
果実酒(赤ワイン) |
ヴィンテージ |
2022年 |
ぶどう品種 |
北杜の雫(山梨県産)100% |
内容量 |
750ml |
アルコール分 |
12度 |
味わいタイプ |
中口 / ミディアムボディ |
色 |
非常に濃いガーネット色 |
醸造方法 |
フレンチオーク樽にて発酵・熟成 |
樽熟成期間 |
約18ヶ月 |
生産本数 |
年間約700本(極少量生産・数量限定) |
飲み頃温度 |
16~18℃ |
酸化防止剤 |
亜硫酸塩 |
栓タイプ |
コルク |
ワイナリー |
和歌山湯浅ワイナリー |
和食に合う赤ワイン
飲み口が軽く和食の繊細な味を損なわずに飲むことができます。酸がしっかりしているので、ぽんずやゆずを使った料理にも合いやすく、もちろん濃いめの味付けであってもさっぱりと味わえます。
ようこそ、北杜の雫が織りなす、凝縮とエレガンスの世界へ
グラスに注がれた瞬間、まず目を奪われるのは、吸い込まれるように深く濃い、紫がかったガーネット色。カシス、ブラックベリー、ダークチェリーを思わせる圧倒的な果実感が、グラスから豊かに香り立ちます。一口含めば、その凝縮された果実味と、しっかりとした骨格を支える美しい酸、そして滑らかに溶け込んだタンニンが見事な調和を見せ、複雑で奥行きのある味わいが口いっぱいに広がります。山ぶどう由来の野性的なニュアンスや、微かなスパイス香も感じられ、飲むほどに新しい発見があるでしょう。ミディアムボディながら、その存在感はまさにプレミアム。和食の繊細な味わいをも損なわない、驚くべきバランス感覚も持ち合わせています。
「TOA200 北杜の雫」に込めた想い
私たち和歌山湯浅ワイナリーの「TOA200」シリーズは、ぶどうのポテンシャルを最大限に、いえ、200%引き出すという醸造哲学の象徴です。
その中でもこの「北杜の雫」は、特別な存在。
カベルネ・ソーヴィニヨンと日本の山ぶどう「行者の水」の交配から生まれた、まさに日本の風土が生んだ宝石のようなぶどう「北杜の雫」。
その類まれなる凝縮した果実感と、日本ならではの美しい酸を、私たちの持つ技術と情熱のすべてを注ぎ込み、最大限に輝かせたい。
そんな想いを込めて、この一本を造り上げました。
「北杜の雫」との出会い、そして単一品種への挑戦
「北杜の雫」というぶどう品種に初めて出会った時の衝撃は、今でも鮮明に覚えています。
その圧倒的な果実のポテンシャル、そして日本の山ぶどうならではの美しい酸のバランスに、「このぶどうの魅力を、混じり気なくストレートに表現したい」と強く感じました。
それが、この単一品種ワイン開発の始まりです。
しかし、「北杜の雫」は栽培が難しく、収量も少ない非常に希少でデリケートな品種。
その個性を最大限に活かすためには、発酵の温度管理から熟成に使用する樽の選定、熟成期間に至るまで、あらゆる工程で細心の注意と試行錯誤が必要でした。
数年の歳月をかけ、ようやくたどり着いたこの味わいは、まさに私たちの情熱と技術の結晶と言えるでしょう。
日本の魂「北杜の雫」~日欧の血を引く、唯一無二の個性~
このワインの主役は、その名の通り、日本独自の希少品種「北杜の雫」を100%使用しています。
「北杜の雫」は、赤ワインぶどう品種の女王と称される「カベルネ・ソーヴィニヨン」と、日本の厳しい自然環境に自生する山ぶどう「行者の水」との交配によって生み出されました。
カベルネ・ソーヴィニヨンからは、ワインにしっかりとした骨格、凝縮した果実味、そしてポリフェノール由来の深い色合いを。
そして「行者の水」からは、日本の風土に適応する強靭さ、独特の美しい酸味、そして野性味あふれる複雑な風味を受け継いでいます。
まさに、ヨーロッパと日本のぶどうの良さが融合した、唯一無二の個性を持つ品種なのです。
私たちは、この素晴らしいぶどうが育つ山梨県北杜市の、特に標高が高く昼夜の寒暖差が大きいエリアの畑のぶどうにこだわり、そのテロワールを表現することを目指しました。
醸造責任者:西馬 功より
「その土地ならではの個性を最大限に引き出し、飲む人の心に響くワインを」。
この「TOA200 北杜の雫」は、私にとってまさに挑戦であり、日本のワインの可能性を追求する上での一つの到達点とも言えるワインです。
このぶどうが持つ力強い生命力と、時に見せる繊細な表情を、余すところなく一本のボトルに詰め込むことに全力を注ぎました。
仕込みの間は、チーム全員が特別な緊張感と高揚感を持ち、ぶどう一粒一粒を慈しむように丁寧に扱います。
私たちの想いが、このワインを手に取ってくださる皆様に届くことを願っています。
プロが語る、このワインの魅力
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香り:グラスからは、まずカシス、ブラックベリー、ダークチェリーといった凝縮感のある黒系果実の豊かなアロマが立ち上ります。続いて、山ぶどう由来の少し野性的なニュアンス、腐葉土や森の下草を思わせる複雑な香り、そして微かに黒胡椒や丁子(クローブ)のようなスパイシーなアクセントも感じられます。時間と共に、樽由来のバニラやトースト香も上品に香ります。
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味わい:アタックはしっかりとしていながらも、タンニンは驚くほど滑らかでエレガント。凝縮した果実味と、それを支える美しい酸のバランスが見事です。「北杜の雫」特有の、キレがありながらも深みのある酸が、味わい全体を引き締め、長い余韻へと導きます。ミディアムボディながら、その存在感と満足感は格別です。
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色合い:非常に濃く、紫がかったガーネット色。グラスの縁までしっかりと色が乗っており、若々しさと熟成のポテンシャルを感じさせます。
もっと美味しく!ソムリエのおすすめ
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温度:16~18℃くらいが、このワインの豊かな香りと複雑な味わいを最もバランス良く楽しめる温度帯です。
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グラス:大きめのボウルで、少しチューリップ型に口がすぼまっているボルドー型のグラスがおすすめです。香りがグラスの中に豊かに留まり、ゆっくりと味わいの変化を楽しむことができます。
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デキャンタージュ:若いヴィンテージの場合は、開栓してすぐに楽しめますが、30分~1時間ほど前にデキャンタに移して空気に触れさせることで、香りがより華やかに開き、味わいも滑らかになります。熟成が進んだヴィンテージであれば、澱を取り除くためにデキャンタージュするのも良いでしょう。
こんなお料理とご一緒に!
凝縮した果実味とエレガントな酸を持つ「TOA200 北杜の雫」は、特別な日の食卓を彩るお料理と素晴らしいマリアージュを奏でます。
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本格肉料理との至福のペアリング:
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赤身肉のシンプルなステーキ(サーロイン、フィレなど)
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鴨のロースト、仔羊のグリルなど、風味豊かな肉料理
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ジビエ料理(鹿肉のローストなど)
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醤油や味噌を使った和食とも意外な好相性:
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すき焼き(割り下とワインの果実味が絶妙にマッチします)
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鰻の蒲焼、ぶりの照り焼き、豚の角煮など、しっかりとした味付けの和食
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鴨鍋
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その他のおすすめ: 熟成したハードタイプのチーズ(コンテ、チェダーなど)や、ナッツ類とも良く合います。食後にゆっくりと、ワインそのものの味わいを堪能するのもおすすめです。
大切な記念日、特別なゲストへのおもてなし、あるいは自分への最高のご褒美として、記憶に残るひとときをお過ごしください。
ご購入前にご確認ください
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Q. 「北杜の雫」とはどんなぶどうですか?なぜ希少なのですか?
A. 「カベルネ・ソーヴィニヨン」と日本の山ぶどう「行者の水」の交配により生まれた日本独自の品種です。栽培が難しく、収量も少ないため、生産量が極めて限られています。 -
Q. どんな味わいのワインですか?重いですか?
A. 色は非常に濃いですが、味わいはミディアムボディで、凝縮した果実味としっかりとした酸、滑らかなタンニンが特徴です。重すぎず、エレガントなバランスに仕上げています。 -
Q. 飲み頃はいつですか?長期熟成できますか?
A. リリースから1~2年後くらいからが飲み頃に入り、5~10年程度の熟成も期待できます。熟成により、より複雑でエレガントな味わいへと変化していきます。 -
Q. 開栓後はどのくらい持ちますか?保管方法は?
A. 開栓後は、できるだけ空気に触れないようにして冷蔵庫で保管し、2~3日以内にお飲みいただくのがベストです。
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Q. 和食にも合うとのことですが、具体的にどんな料理が良いですか?
A. すき焼き、鰻の蒲焼、鴨鍋、ぶりの照り焼きなど、少ししっかりとした味付けの和食と良く合います。ポン酢や柚子を使った料理とも、ワインの酸が調和します。
私たちの故郷、私たちの想い
2019年創業。
私たちは、醤油発祥の地として知られる和歌山県湯浅町にあります。
古くからこの地に根付く「発酵文化」を受け継ぎ、湯浅ならではの、そして和歌山ならではの個性を活かしたワイン造りを目指しています。
和歌山の豊かな気候風土と真摯に向き合い、ぶどうのポテンシャルを最大限に引き出した高品質なワインを、皆様の食卓へお届けすることをお約束します。
山梨・北杜、太陽と大地の恵み
このワインの主役である「北杜の雫」は、山梨県北杜市で栽培されています。
中でも特に標高が高く(約700m~800m)、昼夜の寒暖差が大きいエリアの畑のぶどうを使用。
この厳しい自然環境が、ぶどうに豊かな香りと凝縮した果実味、そして美しい酸を蓄えさせます。
水はけの良い火山灰土壌も、キレのある酸とミネラル感に寄与していると考えられます。
私たちは、この素晴らしいテロワール(ぶどうが育つ環境)を、ワインを通して皆様にお届けしたいと考えています。