ようこそ、「和」が織りなす、ピュアな自然の味わいへ
グラスに注ぐと、まずラズベリーやチェリーのような赤い果実のフレッシュで若々しい香りが立ち上り、カベルネフラン特有のピーマンを思わせる青いニュアンスが、良いアクセントとしてほんのりと感じられます。
無濾過ならではの自然な風合い。
一口含めば、生き生きとした酸味がワイン全体の骨格を支え、軽快な飲み心地を演出します。
時間と共に、グラスの中では森の下草や腐葉土のような、自然を感じさせる複雑な香りが花開き、その余韻は長く続きます。飲むほどに新しい発見がある、個性的な仕上がりです。
「和」に込めた、ありのままの美味しさへの想い
「和」という名には、和歌山の「和」、そして日本のぶどうと自然の「和(調和)」を何よりも大切にしたいという、私たちの真摯な想いを込めました。
このワインは、太陽の恵みをいっぱいに浴びた和歌山県有田の地で育ったカベルネフランを使い、添加物を極力抑え、ぶどうが本来持っている力を信じて「天然酵母」でじっくりと発酵させました。
まさに、ぶどうが育った土地の力、そしてぶどうそのものが持つ本来の味わいを、そのままボトルに詰め込んだ「和歌山の自然との共作」と言える一本です。
引き算の醸造が生み出す、ぶどう本来の生命力
「ぶどうが育った土地の力、そしてぶどうそのものが持つ本来の味わいを、そのままお客様に届けたい」。
その純粋な想いが、この「和」シリーズ開発の原点です。
近代的な醸造技術も素晴らしいものですが、時にはそれがぶどう本来の個性を覆い隠してしまうこともあります。
天然酵母でゆっくりと発酵が進むのを見守るのは根気がいりますが、そうして完成したワインが持つピュアな味わいと生命力は、私たちにとって何物にも代えがたい喜びです。
和歌山・有田のカベルネフラン、テロワールを映す鏡
この「和」の主役は、和歌山県有田の気候風土に育まれたカベルネフラン100%です。有田地域は温暖で日照量も多く、水はけの良い土壌が多いため、カベルネフランは適度な糖度と凝縮感のある果実味を持つように育ちます。
また、海からの心地よい風の影響も受け、ワインに微かなミネラル感や複雑味を与えているかもしれません。
カベルネフランという品種は、その土地の個性を反映しやすい「テロワールの鏡」とも言えるぶどうです。
私たちは、この有田の地で育ったカベルネフランが持つ、程よい果実味、エレガントな酸、そして独自のスパイス感やハーブのようなニュアンスが、天然酵母や無濾過といった自然な造りと非常に相性が良いと感じています。
このワインを通して、和歌山におけるカベルネフランの新たな可能性を感じていただければ幸いです。
醸造責任者より
「その土地ならではの個性を最大限に引き出し、飲む人の心に響くワインを」。この「和」カベルネフランでは、特に「ぶどう本来の味わいを、ありのままに」という点にこだわりました。
天然酵母での発酵、そして無濾過・非加熱という製法は、まさにぶどうの力を信じ、その個性を尊重する私たちの哲学の表れです。
自然派ワインの醸造は特に繊細で、日々の丁寧な観察と細心の注意が求められますが、そうして生まれたワインが持つピュアな魅力は格別です。
この一本から、和歌山の自然の息吹を感じていただけたら、造り手としてこれ以上の喜びはありません。
プロが語る、このワインの魅力
-
香り:グラスからは、まずラズベリーやチェリーといった赤い果実の初々しいアロマが広がります。カベルネフラン特有の、爽やかなピーマンやハーブのニュアンスもほのかに感じられ、アクセントを加えています。時間と共に、森の下草や腐葉土、湿った土のような、自然を感じさせる複雑でアーシーな香りがゆっくりと立ち上り、いつまでもグラスの中でその個性を主張します。
-
味わい:口に含むと、生き生きとした酸味がまず感じられ、ワイン全体の骨格をしっかりと支えています。果実味はフレッシュで若々しく、ミディアムタイプのボディながら、しっかりとした存在感があります。渋み(タンニン)は柔らかく、非常にスムーズな口当たり。無濾過ならではの旨味成分が、味わいに深みと複雑さを与えています。
-
色合い:無濾過ならではの、少し濁りを帯びた美しいルビーレッド。生命力を感じさせる自然な色合いです。
もっと美味しく!ソムリエのおすすめ
-
温度:冬場は16~18℃くらいの室温で、夏場は30分程度冷蔵庫で冷やして12~14℃くらいでお楽しみいただくのがおすすめです。温度によって香りの開き方や味わいの印象が変わるのも、このワインの魅力の一つです。
-
グラス:香りがこもりすぎない、中程度の大きさの赤ワイングラスが良いでしょう。ブルゴーニュ型グラスなども、複雑な香りを捉えやすいかもしれません。
-
デキャンタージュと時間経過:基本的にはデキャンタージュは不要です。開栓直後はやや硬さを感じるかもしれませんが、15~20分ほど空気に触れさせる(グラスの中でスワリングするだけでもOK)ことで、香りがより華やかに開き、味わいも角が取れてまろやかになります。果実味もより豊かに感じられるようになるでしょう。ぜひ、グラスの中でゆっくりと時間をかけて、その変化をお楽しみください。
品名 |
和 2023 カベルネフラン 赤ワイン |
品目 |
果実酒(赤ワイン) |
ヴィンテージ |
2023年 |
ぶどう品種 |
カベルネフラン(和歌山県有田産)100% |
内容量 |
720ml |
アルコール分 |
11度 |
味わいタイプ |
ミディアムボディ |
色 |
ルビーレッド(無濾過) |
醸造方法 |
天然酵母発酵、無濾過、非加熱 |
熟成方法 |
ステンレスタンク |
生産本数 |
年間約200本(極少量生産) |
飲み頃温度 |
冬場16~18℃、夏場12~14℃ |
酸化防止剤 |
亜硫酸塩 |
ワイナリー |
和歌山湯浅ワイナリー |
こんなお料理とご一緒に!
「和」カベルネフランの持つピュアな果実味と生き生きとした酸味、そして程よいボディは、幅広いお料理、特に日本の家庭料理と素晴らしい相性を見せてくれます。
-
和食との優しいマリアージュ:
-
すき焼き(比較的あっさりとした関西風がおすすめ)
-
肉じゃが、豚の角煮など、少し甘みのある煮込み料理
-
鶏肉や豚肉の照り焼き
-
きのこをたっぷり使った和風オムレツ
-
洋食やその他のお料理とも:
-
トマトソース系のパスタ(ミートソースやアラビアータなど)
-
シンプルなマルゲリータピザや、少しスパイシーなサラミのピザ
-
ジビエ料理(鹿肉など、ワインの土っぽさと好相性)
-
意外なところでは、少しスパイシーな中華料理(麻婆豆腐など)も、ワインの果実味と酸が良いアクセントになります。
週末の夜に、ゆっくりと時間をかけて一本のワインと向き合いたい時や、こだわりの食材を使った少し特別な日の食事会など、じっくりと味わっていただきたい一本です。
スタッフ① |
フレッシュですが適度に渋みがあり、味わいに深みがあります。 |
私たちの故郷、私たちの想い
2019年創業。
私たちは、醤油発祥の地として知られる和歌山県湯浅町にあります。
古くからこの地に根付く「発酵文化」を受け継ぎ、湯浅ならではの、そして和歌山ならではの個性を活かしたワイン造りを目指しています。
和歌山の豊かな気候風土と真摯に向き合い、ぶどうのポテンシャルを最大限に引き出した高品質なワインを、皆様の食卓へお届けすることをお約束します。
和歌山・有田、太陽と潮風の恵み
このワインに使用しているカベルネフランは、和歌山県有田地域で大切に育てられました。
南向きの緩やかな斜面に位置する畑は、太陽の光をたっぷりと浴びることができ、水はけの良い砂礫質の土壌がぶどうの根を深く伸ばし、地中のミネラルを吸い上げます。
また、海からの心地よい風が吹き抜けることで病害を防ぎ、健全なぶどうが育つ手助けをしてくれています。
この土地の歴史や風土、人々の知恵が、私たちのワイン造りの根底に流れています。