色が非常に濃くフルボディの荒々しさを想像しますが、飲めば口あたりが良くなめらかな味わいです。
フレンチオークの木樽のみで発酵・熟成させた、オール木樽仕込みの特別な赤ワインです。山梨県産の中でも特に有数な産地、北杜市明野町で栽培された「北杜の雫(ほくとのしずく)」(カベルネ・ソーヴィニヨンと山ブドウの交配種)と、カベルネ・ソーヴィニヨンをバランス良くブレンドしました。北杜の雫は一般的な黒ブドウに比べ、8倍以上のポリフェノールが含まれていると言われており、色が非常に濃くフルボディの荒々しさを想像しますが、飲めば口あたりが良くなめらかな味わいである事から、その見た目と味わいのギャップも楽しめます。醤油を使った和食によく合います。
品名 |
TOA200 空(木樽仕込み) 赤ワイン |
品目 |
果実酒(赤ワイン) |
ヴィンテージ |
2021年 |
ぶどう品種 |
北杜の雫(山梨県北杜市明野町産)、カベルネ・ソーヴィニヨン(長野県産) |
内容量 |
750ml |
アルコール分 |
12度 (例) |
味わいタイプ |
フルボディ / やや辛口 |
色 |
非常に濃いガーネット色 |
醸造方法 |
フレンチオーク樽にて発酵・熟成(オール木樽仕込み) |
樽熟成期間 |
約15ヶ月 (例) |
生産本数 |
年間約1,400本(数量限定) |
飲み頃温度 |
16~18℃ |
酸化防止剤 |
亜硫酸塩 |
ワイナリー |
和歌山湯浅ワイナリー |
ステーキやローストビーフなどのお肉料理にもお勧めです。
ようこそ、空の如く広がる、木樽熟成の奥深き世界へ
グラスに注がれた瞬間、まず目を引くのは非常に濃く、力強い赤紫色。
フルボディの荒々しさを想像させるその見た目とは裏腹に、一口含めば驚くほど滑らかで、きめ細かいタンニンが舌を優しく包み込みます。
フレンチオーク樽由来のバニラやスパイスの甘く芳醇な香りと、北杜の雫やカベルネ・ソーヴィニヨンが織りなす凝縮した黒系果実のアロマが複雑に絡み合い、リッチで奥行きのある味わいを構成。
まろやかさの中にも、熟した果実のようなしっかりとした酸味が全体を引き締め、エレガントな余韻へと誘います。
「TOA200 空」に込めた想い
私たち和歌山湯浅ワイナリーの「TOA200」シリーズは、ぶどうのポテンシャルを200%引き出すという強い想いを込めた、特別なラインナップです。
その中でも「空(そら)」と名付けたこのワインには、特別な意味があります。
フレンチオークの木樽の中で、ワインがゆっくりと呼吸をし、時間をかけて熟成していく様。
そして、まるでどこまでも広がる大空のように、無限の可能性を秘めたスケールの大きな味わいを表現したいという願い。
伝統的な「オール木樽仕込み」という製法で、私たちはそんな理想のワインを目指しました。
日本のぶどうで、世界に通用する木樽熟成赤ワインを
「日本のぶどうを使って、世界に通用する本格的な木樽熟成の赤ワインを造りたい」。
それは、私たちにとって長年の夢であり、大きな挑戦でした。
特に、類まれなポテンシャルを秘めた希少品種「北杜の雫」との出会いは、その夢を現実へと近づける大きな一歩となりました。
このぶどうならば、フレンチオーク樽が持つ芳醇な風味と見事に調和し、複雑で深みのある、記憶に残るワインが生まれるはずだと直感したのです。
発酵から熟成までの全てを木樽で行う「オール木樽仕込み」は、温度管理をはじめ非常に手間と時間がかかります。
しかし、樽の中でゆっくりと育まれていくワインの成長を見守る時間は、まるで我が子を育てるような愛情と喜びに満ちたものでした。
目指したのは、力強さの中にもエレガンスと繊細さを兼ね備え、飲む人の心を動かす、いつまでも記憶に残るような味わいです。
その私たちの挑戦が、日本ワインコンクール銀賞、そしてサクラアワードGOLDという形で認められたことは、この上ない喜びです。
明野の太陽「北杜の雫」と長野のエレガンス「カベルネ」
このワインの深みと複雑味は、厳選された二つのぶどう品種とその産地の個性が織りなす芸術です。
-
山梨県北杜市明野町産 北杜の雫:日本でも有数の日照時間を誇る明野町。太陽の恵みをいっぱいに受けた「北杜の雫」(カベルネ・ソーヴィニヨンと山ブドウの交配種)は、非常に色が濃く、凝縮した果実味と一般的な黒ぶどうに比べ8倍以上とも言われる豊かなポリフェノールを持ちます。これがワインの力強さと深み、そして美しい色合いの源です。
-
長野県産 カベルネ・ソーヴィニヨン:冷涼な気候で育まれた長野県産のカベルネ・ソーヴィニヨンは、綺麗な酸とエレガントな骨格、そして洗練されたタンニンをワインに与え、全体のバランスを見事に整えてくれます。 「北杜の雫」の野性味あふれる個性を主体としながら、カベルネ・ソーヴィニヨンが洗練された複雑味を加えることで、単一品種では表現できない、より多層的で調和の取れた味わいが生まれるのです。
醸造責任者:西馬 功より
「その土地ならではの個性を最大限に引き出し、飲む人の心に響くワインを」。この「TOA200 空」は、私にとって特別な思い入れのある一本です。
ぶどうの選定から樽の選定、フレンチオーク樽での発酵、そして長い熟成期間の管理まで、全ての工程に深く関わり、これまでの経験で培った技術と情熱の全てを注ぎ込みました。
「オール木樽仕込み」は非常に手間がかかりますが、チーム全員で協力し、一つ一つの樽の状態を丹念に確認しながら、最高の状態で熟成が進むよう細心の注意を払っています。
このワインが、皆様にとって忘れられない素晴らしい体験となることを心から願っています。
プロが語る、このワインの魅力
-
香り:グラスからは、まずカシスやブラックベリー、ダークチェリーのような凝縮した黒系果実のアロマが豊かに立ち上ります。続いて、フレンチオーク樽由来のバニラやココナッツのような甘く芳醇な香り、トーストしたパンのような香ばしさ、そしてクローブやシナモン、黒胡椒を思わせる温かみのあるスパイス香が複雑に絡み合います。時間と共に、なめし革や腐葉土のような熟成香も顔を覗かせます。
-
味わい:アタックは色の濃さからは意外なほど滑らかで、きめ細かいタンニンが舌の上を優しく転がります。北杜の雫由来のしっかりとした酸が、樽熟成によって落ち着き、熟した黒系果実のような穏やかで深みのある酸へと変化。果実味、酸味、樽香、そして豊かなポリフェノール由来の骨格が見事に調和し、長くエレガントな余韻へと続きます。
-
色合い:非常に濃く、深みのあるガーネット色。グラスの縁はやや紫色を帯び、若々しさと熟成のポテンシャルを感じさせます。
もっと美味しく!ソムリエのおすすめ
-
温度:16~18℃くらいの、やや高めの温度でお楽しみいただくのがおすすめです。複雑な香りがより豊かに開き、味わいのボリューム感も感じやすくなります。
-
グラス:香りをしっかりと捉え、ワインが空気に触れて開いていくのを助ける、大きめのボルドー型グラスが最適です。
-
デキャンタージュ:若いヴィンテージの場合は、開栓してすぐに楽しめますが、30分~1時間ほど前にデキャンタに移して空気に触れさせることで、香りがより華やかに開き、味わいも滑らかになります。熟成が進んだヴィンテージであれば、澱を取り除くためにデキャンタージュするのも良いでしょう。
こんなお料理とご一緒に!
オール木樽仕込みならではの複雑味と滑らかな口当たりを持つ「TOA200 空」は、しっかりとした味わいのお料理と素晴らしいマリアージュを見せてくれます。
-
本格肉料理との王道ペアリング:
-
赤身肉のシンプルなステーキ(特にフィレやランプ)
-
鴨のロースト バルサミコソース
-
鹿肉などのジビエ料理
-
ローストビーフ
-
醤油を使った和食とも意外な好相性:
-
すき焼き(割り下を少し甘さ控えめにするとより一層引き立ちます)
-
豚の角煮、ぶりの照り焼き、鰻の蒲焼など、少ししっかりとした味付けの和食
-
その他のおすすめ: 熟成したハードタイプのチーズ(コンテやミモレットなど)や、ビターチョコレートとの相性も抜群。食後にゆっくりと楽しむのもまた格別です。
結婚記念日や誕生日などの特別なアニバーサリー、大切なゲストをお迎えする際のおもてなしディナー、一年頑張った自分へのご褒美など、記憶に残るシーンにふさわしい一本です。
ご購入前にご確認ください
-
Q. 「オール木樽仕込み」とはどういう意味ですか? A. 発酵から熟成まで、全ての工程を木樽(このワインの場合はフレンチオーク樽)で行う製法です。温度管理が難しく手間がかかりますが、樽の風味がよりワインに溶け込み、複雑で一体感のある香りと、滑らかで深みのある味わいが生まれます。
-
Q. 「北杜の雫」とはどんなぶどうですか?ポリフェノールが多いのですか? A. カベルネ・ソーヴィニヨンと日本の山ブドウの交配種で、非常に色が濃く、凝縮した果実味と豊かなポリフェノールを持つのが特徴です。一般的な黒ぶどうに比べ、8倍以上のポリフェノールが含まれていると言われています。
-
Q. 飲み頃はいつですか?長期熟成できますか? A. リリース直後から楽しめますが、瓶内でさらに2~5年ほど熟成させることで、より複雑味が増し、タンニンも滑らかになり、飲み頃のピークを迎えるポテンシャルがあります。
-
Q. 開栓後はどのくらい持ちますか?保管方法は? A. 開栓後は、できればその日のうちに、専用のワインストッパーを使用しても2~3日以内にお飲みいただくのがおすすめです。保管は温度変化が少なく光の当たらない冷暗所で、横向きに寝かせてください。
-
Q. 醤油を使った料理にも合うのはなぜですか? A. フレンチオーク樽由来の香ばしさやヴァニラのような甘いニュアンス、そしてワイン自体の滑らかなタンニンと程よい酸味が、醤油の持つ旨味や香ばしさ、みりんなどの甘みと非常に良く調和するからです。
私たちの故郷、私たちの想い
2019年創業。
私たちは、醤油発祥の地として知られる和歌山県湯浅町にあります。
古くからこの地に根付く「発酵文化」を受け継ぎ、湯浅ならではの、そして和歌山ならではの個性を活かしたワイン造りを目指しています。
和歌山の豊かな気候風土と真摯に向き合い、ぶどうのポテンシャルを最大限に引き出した高品質なワインを、皆様の食卓へお届けすることをお約束します。
明野の太陽と長野の涼風が育む恵み
このワインに使用している「北杜の雫」は、日本トップクラスの日照時間を誇る山梨県北杜市明野町で育ちます。
標高約700mの南向き斜面、水はけの良い火山灰土壌が、太陽のエネルギーを凝縮したような力強いぶどうを生み出します。
一方、長野県の冷涼な畑で育つカベルネ・ソーヴィニヨンは、ワインに綺麗な酸とエレガントな風味を与えます。
契約農家の方々の情熱と、それぞれの土地が持つ個性が、このワインの奥深い味わいを支えています。